エアコンが暖まらない!寒いのに暖房が効かない極寒生活はコレで解決
冬の寒さが厳しくなってくると、エアコンの暖房機能は大活躍ですよね。「自宅にいるときはエアコンつけっぱなし」という方も多いのではないでしょうか。
さてそんなときに困ってしまうのが、「エアコンをつけているのに、ちっとも部屋が暖かくならない」というトラブルです。こたつや電気ヒーターがないご家庭にとって、このトラブルは死活問題ですよね。なんとかすぐに解決できる方法を知りたいはず。
そこで今回は、「エアコンが暖まらない原因は何か?」「どうすれば解決できるのか?」などについてまとめてみました。エアコンが暖まらなくてお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
目次
ちっとも暖まらないエアコン、まずはこの方法で動作確認!
エアコンが暖まらない場合、まずはエアコンがきちんと動作しているのかを確認してみましょう。「部屋が寒い」と感じていても、実はエアコン自体は動作している場合があるからです。そういったときは、ご自身の風邪など、体調不良を疑ってみてもよいかもしれません。
エアコンの動作確認として、「温度計でエアコン付近の温度とエアコン内部の温度を測り、その差を比較する」という方法があります。この方法では、「エアコン付近」と「エアコン内部」の温度差が16度から23度程度あれば、エアコンの動作に異常がないと判断します。
逆に、「エアコン付近」と「エアコン内部」の温度差がこの範囲を超えてしまう場合は、エアコンの動作に異常がある可能性があるということです。
温度差の調べ方はとても簡単で、エアコン付近の温度は、エアコンの上に温度計を設置することで調べることができます。エアコン内部の温度は、温風吹き出し口の周辺に温度計を設置して調べましょう。あとはこの2つの温度差が16度から23度以内におさまっているかを確認するだけです。
エアコンが暖まらない原因の突き止め方!
上記でエアコンの動作に異常があると判断された場合は、今度はその原因を突き止める必要があります。エアコンが暖まらない場合は、以下の方法で原因を確認しましょう。
◆まずエラーコードを確認する
メーカーによって表示のされ方はさまざまですが、通常、エアコンには故障を知らせる「エラーコード」というものが表示されるようになっています。まずはこれを確認しましょう。
エラーコードはエアコン本体のランプの点灯や、リモコン画面への表示などによって確認することができます。どこにエラーコードが出るのかがわからない場合は、取扱説明書などをみて調べてみましょう。
◆エラーコードが表示されていたら故障かも?
エラーコードが表示されていた場合は、エアコン本体に故障が発生している可能性が高いと考えられます。エアコンが暖まらない原因が故障である場合は、修理に出すことによって改善されるかもしれません。
なおメーカーによっては、エラーコードの表示のされ方から「どの部分に不具合が生じているのか」が判別できる場合もあります。その場合、メーカーのサイトに、エラーコード別の不具合判別方法が記載されていることが多いので、エラーコードが表示されていた場合は、一度確認してみるとよいでしょう。
エラーはないのにエアコン暖房が効かない場合
エラーコードが表示されていないにもかかわらず、エアコン暖房がなかなか効かない場合は、故障以外の原因が考えられます。人為的なウッカリミスで、エアコンの暖房機能を弱めてしまっているかもしれないということです。
ここからは、エアコンの暖房機能を弱めてしまう、よくあるウッカリミスをご紹介していきたいと思います。心当たりがないか、ぜひ確認してみてください。
【よくあるウッカリ1】暖房になっていなかった
基本中の基本ですが、エアコンは「暖房」設定にしていないと、暖かくなりません。しかしついやりがちなのが、ウッカリ「冷房」や「除湿」の設定にしたままだった、というミスです。冷房や除湿設定のままですと、どんなに温度設定を高くしても、温風は出てきません。まずはリモコンの表示を見て、きちんと「暖房」設定になっているかを確認しましょう。
なお、リモコンは誤作動によってエアコン本体にうまく指示が飛ばせていない場合もあります。その場合、リモコン画面上は「暖房」になっていても、エアコン本体は「冷房」や「送風」と認知してしまっていることもあるのです。そういったことが疑われる場合は、一度リモコンの電源を切るなどしてから再度「暖房」設定にし直してみるとよいでしょう。
【ウッカリ2】静音、弱風、省パワー設定だった
最近のエアコンは多機能ですので、用途に応じてさまざまな使い方ができます。たとえばエアコンの風が苦手な人は「弱風」モードにしたり、エアコンの騒音が苦手なひとは「静音」モードにしたり……といった形です。
しかし、これらのモードは、通常のモードと比較すると部屋を暖めるパワーが控えめである場合が多いものです。リモコンの表示を確認し、「弱風」モードや「省パワー」モードになっていないかを確認しましょう。
もし「弱風」モードなどになっていた場合は、部屋が暖まらない原因はそこにあるかもしれません。エアコンの温風をフルパワーで出したい場合は、「弱風」モードを解除し、風量を最大に設定したりするとよいでしょう。
【ウッカリ3】ウイングの向きがおかしい
通常、エアコンの温風が出る部分には、風向きを整えるためのウイングが取り付けられています。このウイング部分の向きがおかしいと、きちんと温風が出ていても部屋が暖まらない原因となることがあるのです。
寒さは足元からきますので、エアコン暖房の効き目を最大限に引き出すためには、まず部屋の床部分を重点的に暖かくすることが大切です。ウイングの向きが下になるように変更したり、ウイングの代わりになるようなものを自分で設置したりして、温風が床に向かって進んでいくように動線を確保するとよいでしょう。
【ウッカリ4】まだ霜取り運転中なだけだった
エアコンは温風を部屋に送り込むのと同時に、室内の冷たい空気を外に吐き出すという動作もおこなっています。このとき、連続してエアコンを使用していると、吐き出していた冷たい空気によって、室外機に霜が発生してしまうことがあるのです。これを予防するため、通常のエアコンにはあらかじめ「霜取り機能」がついています。
霜取り機能の運転中は、温風が停止してしまうのが一般的ですので、「エアコンをつけたのになかなか暖かくならない」と感じたら、ひとまず霜取り運転中であることを疑ってみましょう。霜取り運転であれば数十分程度で終わるはずですので、しばらく待っていると暖かい空気が流れ込んでくるはずです。
【ウッカリ5】エアコンと部屋の広さが合っていない
実はエアコンは、「6畳用」「8畳用」「10畳用」など、部屋の広さに応じて異なるタイプのものが発売されており、部屋の広さによって使い分ける必要があります。この使い分けを間違えると、エアコンは思ったように機能してくれません。
たとえば、20畳くらいの広い部屋を6畳用のエアコン1台で暖めようとするのは、無謀といえます。一度、部屋の広さとエアコンのタイプが合っているのかを確認しましょう。合っていない場合は、エアコンを増設したり、広い畳数向けのエアコンに買い替えるなどの対策を取ることをおすすめします。
【ウッカリ6】室外機を物で塞いでしまっていた
前述のとおり、エアコンは温風を部屋に送り込むのと同時に、室内の冷たい空気を、室外機を通して外に吐き出すこともおこなっています。もし室外機の前などに、何か物を置いてしまうと、冷たい空気を外に出すことができなくなってしまい、エアコンがきちんと動作してくれない可能性があります。
室外機は庭やベランダに設置されることが多いため、ついちょっとした荷物を周辺に置いてしまいがちですが、エアコンの性能を下げることにつながるため、やめましょう。どうしても物を置く必要がある場合は、室外機から数十センチ以上の間隔を空けて置くようにしてください。
これも盲点!エアコン暖房が効きにくくなる要素
さてここまで、エアコン暖房の効き目を弱くしてしまう代表的なウッカリミスについてご紹介してきましたが、エアコン暖房が効きにくくなる要素には、他にも盲点となるものがあります。
◆室内が乾燥しすぎていると暖かさを感じにくい
温度計で測るとそれなりに室温が高いのに、なぜか寒く感じる……という場合は、「体感温度」の問題が発生している可能性があります。実は、同じ室温であったとしても、人間は「湿度」が高いほうが「暖かい」と感じやすいのです。たとえば夏、さほど気温が高くなくても、湿度が高いと「暑い」と感じることがありますよね。冬も同様で、同じ気温であっても湿度が高いほうが暖かいと感じるのです。
以上の理由から、室温がそれなりにあるのに「寒い」と感じる場合は、室内が乾燥しすぎていることが考えられます。この場合は、加湿器を利用するなどして湿度を上げることが、手っ取り早い解決策となるでしょう。
◆気温が低すぎるとエアコンだけでは追いつかない
すでに実感している方もいるかもしれませんが、実はエアコンの部屋を暖める力は、他の暖房器具と比較するとさほど高くはありません。気温が低すぎて、床や壁などが芯から冷えきってしまっていると、エアコンをつけただけでは追いつかないこともあるのです。
エアコンは広範囲を暖めることに適している半面で、瞬時に部屋を暖めるのは苦手な機械です。もし部屋をエアコンだけで暖めたいという場合は、その部屋を利用する1時間くらい前からエアコンがつくように、タイマーをセットしておくとよいでしょう。これで、エアコンが部屋を暖める間に寒い思いをすることはなくなります。
実はエアコンが暖まらない一番の原因は「汚れ」!?
エアコンの暖房が効かない要因には、ウッカリミスや体感温度の関係など、さまざまなものがあるとご紹介してきましたが、実は一番の原因は「汚れ」であるともいわれています。ここでは、どのような汚れがエアコン暖房の機能を妨害しているのかについてご紹介していきましょう。
◆エアコンの頑張りはフィルター掃除率で決まる
エアコンの暖房は、冷たい空気を吸って、暖かい温風を吹き出す、という人間の呼吸のようなサイクルで回っています。そのサイクルの中で空気が必ず通るのが、「フィルター」です。
きれいな空気を室内に送り込めるよう、エアコンの中に設置されたフィルターは、細かいゴミやホコリなどをキャッチしてくれているのですが、フィルターをいつまでも掃除せずに放置しておくと、キャッチしたゴミやホコリが溜まりに溜まってしまいます。すると、フィルターの目に詰まったゴミやホコリが邪魔で、部屋に吹き込まれる温風が少なくなってしまうことがあるのです。
フィルターをいかにこまめに掃除しているかというフィルター掃除率によって、エアコンの性能は変わってくると言っても過言ではないでしょう。掃除機などでゴミやホコリを吸うのも効果がありますし、フィルターごと丸洗いしてしまうという手もあります。少なくとも6ヶ月に1回くらいは、フィルターとその周辺のゴミ・ホコリを除去したほうがよいでしょう。
◆室外機のグリルが雪や汚れで詰まっているケースも
エアコンの暖房は、室内の冷たい空気をきちんと外に吐き出せないと、うまく機能してくれません。そこで気をつけたいのが、室外機のグリル(空気の吹き出し・吸い込み口)の詰まりです。
例えば、雪の多い地域などでは、室外機に吹き込んできた雪によってグリルが詰まってしまうと、エアコンが作動しなくなってしまうことがあります。また、屋外に設置されることの多い室外機には、泥などの汚れも発生しやすく、雪と同様にグリルを詰まらせる要因となることが多いです。
「雪が積もっている」「室外機が汚れている」と感じたら、ブラシや掃除機などを使って詰まりを取ったり、雪をかき出したりすると、エアコンが再び温風を出してくれるようになるかもしれません。
◆室外機は、排気口や吸気口にも異物が詰まりやすい
室外機はグリル部分だけでなく、排気口や、裏にある吸気口などにも異物が詰まりやすいものです。ホコリはもちろん、枯れ葉、クモなどの死骸も、詰まりの原因となります。グリルの詰まりと同様に、排気口や吸気口の詰まりもエアコン暖房の効きにくさに影響をおよぼす場合があるため、こちらも定期的に掃除をおこなったほうがよいでしょう。
プロに相談をおすすめするケース
ここまで、エアコンが暖まらない原因として、自力で解決できるものを中心にご紹介してきました。しかし、エアコンが暖まらない原因には、当然ですが素人がどうにもできないようなものもあります。ここからは、プロに相談したほうがよいケースにはどんなものがあるのか、ご紹介していきましょう。
◆配管が破損している
冷媒ガスの通り道である配管が破損していることによってエアコンの効き目が弱まっている場合は、プロへ修理を依頼することをおすすめします。自分で直すことも不可能ではないですが、抜けてしまった冷媒ガスを再度入れなければならないなど、複雑な工程もあるため、プロにおまかせしたほうが安心でしょう。
◆冷媒ガスが消耗している
そもそもエアコンは、内部にある「冷媒ガス」というもの活用して稼動しています。冷媒ガスは暖かい空気を運ぶことができる機能を持っており、熱交換器で暖めた空気を、室内まで移動させることができるのです。
この冷媒ガスが、配管の破損やズレなどによって抜け出てしまうと、冷媒ガスの機能である「暖かい空気を運ぶ」ということができなくなるため、室内に吹き込む温風が少なくなってしまうことがあります。この場合、冷媒ガスを再び注入することでエアコンの機能は復活すると考えられますが、注入には特殊な道具などが必要になってくるため、やはりプロにお願いするのがおすすめです。
◆コンプレッサーの故障
冷媒ガスは性質上、圧縮されると熱を発生することができます。また逆に、圧縮をほどくと冷気を発生させます。この性質を利用するため、エアコンには通常、コンプレッサーと呼ばれる圧縮機が搭載されており、自由自在に冷媒ガスの圧縮をおこなうことができるようになっています。
このコンプレッサーが故障してしまうと、冷媒ガスの圧縮や圧縮の解除ができなくなってしまい、エアコンがうまく作動しなくなってしまうことがあります。コンプレッサーが故障した場合、修理には専門的な知識が必要となりますので、やはり自力で解決するよりも、業者に依頼したほうがよいでしょう。
◆ファンモーターの故障
エアコンは人間の呼吸のように、空気を吸ったり吐いたりして稼動しています。この「吸ったり吐いたり」の動きをするためには、ファンモーターが円滑に作動している必要があるため、ファンモーターが故障してしまうと、エアコンが効かなくなってしまいます。ファンモーターが壊れてしまった場合、モーターを直す必要があるため、自力での修復は難しいかもしれません。こちらも業者への修理依頼をおすすめします。
◆制御基板の故障
エアコンには、コンプレッサーやファンモーターなどを動かすため、制御基板が搭載されています。この制御基板がなんらかの理由で故障してしまうと、やはりエアコンは動かなくなってしまいます。この場合、基盤の交換が必要となってくるため、プロに修理をお願いするほかはありません。
まとめ
さて今回は、「エアコンが暖まらない原因は何か?」「どうすれば解決できるのか?」などについてご紹介してきました。「えっこんな理由で暖まらなかったの?」と、意外な原因もあったのではないでしょうか?
ご自宅のエアコンの効きが悪いと感じている方は、ぜひこれを機に原因を探ってみてくださいね。思いがけないウッカリミスだった場合は、あっさり解決するかもしれませんよ。
ただ、エアコンは複雑な機械のひとつでもあります。自力でなんとかしようとすると、危険な場合もありますので、「何をやってもエアコンが暖まらない」という場合は、ためらわずに業者に相談したほうがよいかもしれません。
この記事が、みなさまの快適なエアコン生活のお役に立てれば幸いです。
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