1台のアンテナでも分配器で2台のテレビを見られる!設置方法を解説
1台のテレビアンテナでも、分配器を使えば簡単に複数のテレビで放送を視聴できるようになります。分配器は、アンテナが受信した電波を複数の回路に分ける機器です。分配器はケーブルでテレビ端子とつなぐだけで使えるので、自分で簡単に取り付けることができます。
この記事では分配器の役割と使い方、名前が似ている分波器や分岐器との違い、分配器を使う以外に複数のテレビを見る方法についても解説します。新しくテレビを増やす際には、こちらを参考にしてください。
目次
アンテナに分配器を取り付けてテレビを増設しよう!
部屋にテレビを設置するときには、部屋にあるテレビコンセントと、テレビについているアンテナ入力端子をアンテナケーブルで接続するのが基本的な方法です。テレビコンセントについている端子がひとつであれば、当然そこにはひとつのテレビしか接続できません。
もしも別の部屋にもうひとつテレビを設置したいと思ったら、そのテレビに接続するためのアンテナとテレビコンセントをもうひとつ用意しなければいけないことになります。しかし、1台のテレビに対して1台のアンテナを設置するのは大変なので、そんなときには分配器を使いましょう。
分配器は、アンテナが受信した電波を複数のテレビに均等に振り分けることができる機器です。分配器には、3つ以上の端子がついていて、ひとつをテレビコンセントに接続し、ほかの端子をテレビに接続します。そうすることで電気の延長コードのように、ひとつのテレビコンセントに複数のテレビを接続できるのです。
1台のアンテナでも分配器を使えば、複数のテレビで同じ放送を視聴することができます。ここでは、分配器を使ってテレビの設置台数を増やす方法を解説します。
分配器の種類に注意しよう
分配器には、おもに全端子電流通過型と1端子電流通過型があります。地上デジタル放送だけを視聴するのであれば、1端子電流通過型でも問題なく使用できます。ただし、BSなどの衛星放送を複数のテレビで視聴するのなら、全端子電流通過型の分配器がよいでしょう。
地上デジタル放送を受信するアンテナには電源は不要ですが、衛星放送のアンテナはテレビからアンテナへ電気を供給する必要があります。テレビからの電気の供給を、メインのひとつのテレビからしかできないのが1端子電流通過型、接続したどのテレビからでも供給できるのが全端子電流通過型です。
衛星放送を複数のテレビで見るために1端子電流通過型の分配器を使った場合、メインのテレビの電源を切るともうひとつのテレビの電源をつけてもアンテナに電気が供給されず、放送を見ることができません。そのため、それぞれのテレビから電源を供給できる全端子電流通過型の分配器が必要となります。
分配器の取り付けは端子をケーブルでつなぐだけ
分配器を使ってテレビを増設する方法は、それほど難しいものではありません。とくに電気工事などの知識がない人でも、自分でおこなえるでしょう。
・テレビの増設に必要なもの
まず、分配器とアンテナケーブルを用意します。アンテナケーブルはテレビコンセントと分配器をつなぐものが1本、分配器と各テレビをつなぐものが2本の、計3本が少なくとも必要です。
テレビコンセントからテレビまでが離れているときには、さらにアンテナケーブルを追加して延長することも可能です。そのときには追加するアンテナケーブルと、アンテナケーブル同士をつなぐコネクタも用意しましょう。
・分配器とテレビの接続方法
分配器には、「IN」と書かれた端子と、「OUT」と書かれた端子があります。テレビコンテントの端子に取り付けたアンテナケーブルを、分配器の「IN」の端子に接続しましょう。
次に、「OUT」の端子にそれぞれアンテナケーブルを取り付けます。取り付けたアンテナケーブルのもう一方の端を、各テレビのアンテナ入力端子にそれぞれ接続しましょう。
分波器や分岐器と分配器との違い
「分波器」や「分岐器」など、分配器と名前や形の似た周辺機器はたくさんあります。とても紛らわしいですが、その用途はまるで違います。誤って目的と違うものを購入してしまわないよう、それぞれの機能を確認しておきましょう。
分波器
電波の種類などは関係なく、そっくり同じものがふたつできるのが分配器です。それに対して「分波器」は、電波を種類ごとに分けることができます。
地デジとBS/CSを同じテレビコンセントでつないでいるときなどには、それぞれの電波がひとつにまとめてテレビに送られます。そのままではテレビがデータを認識することができませんので、分波器を使って電波をもう一度種類ごとに分けるのです。
分岐器
分配器は受信した電波を均等に半分に振り分けます。それに対して「分岐器」は、電波の一部分だけを取り出すイメージです。
分配器では電波を分けるたびに電波の量が半分ずつ減っていきますが、分岐器は元の電波はあまり減らさずに済みます。そのためより多くのテレビを接続することができ、たくさんのテレビを設置しているような規模の大きな施設などで利用されています。一般家庭で使うことはあまりないでしょう。
混合器(ミキサー)
地デジとBS/CS などの衛星放送は放送の形式が違うので、アンテナも別のものが必要です。しかし、アンテナから室内のテレビコンセントをつなぐ配線は1つしかないことがよくあります。
そのときには、「混合器(ミキサー)」を使って種類の違う電波をひとつにまとめるのです。まとめた電波はテレビにつなぐ前に、分波器を使って再び種類ごとに分けます。
増幅器(ブースター)
「増幅器(ブースター)」は、受信した電波の量を増やす機器です。電波が弱い地域などで使われます。分配器は電波を分けることができますが、その分それぞれの電波の量は減ってしまいます。そのため、分配器を使ってテレビを増設したことによって増幅器も取り付けなければならない場合もあるのです。
ここで紹介したような周辺機器は、自宅の電波環境、アンテナやテレビの設置位置、台数などによって複合的に必要になることがあります。「結局なにが必要なのかよくわからない」というときには、電気工事業者に相談してみるのもよいでしょう。業者なら自宅の環境を確認したうえで、適切な機器を選んでくれます。
弊社では、電気工事業者を無料でご紹介しています。全国に加盟店がありますので、お近くの業者をすぐにご紹介できます。テレビの増設や設置の方法がわからないときには、ぜひお気軽にご相談ください。
テレビコンセントの増設もおすすめ
テレビを増設するには分配器を使う方法のほか、テレビを設置する部屋にテレビコンセントを新たに増設してしまう方法もあります。分配器を取り付けるのに比べると手間や費用がかかりますが、その分メリットもあるのでご紹介します。
テレビコンセント増設で配線がスッキリ!
分配器を使ってテレビを増設する場合、テレビコンセントとテレビをアンテナケーブルで接続しなければなりません。テレビコンセントのない部屋にテレビを設置したいというときには、テレビコンセントのある部屋からテレビを置く部屋まで、ケーブルが通ることになります。
部屋同士が離れていたときにはとてもたくさんのケーブルが必要ですし、室内を通るので見栄えが悪くもなります。途中にドアがあれば開け閉めもしづらくなるでしょう。そのような不便を考えるとケーブルは壁のなかを通して、テレビを置く部屋にテレビコンセントを取り付けるのが便利でスマートな方法です。
テレビコンセント増設工事は業者に依頼しよう
壁のなかに配線を通して、壁に穴を開けてコンセントを設置するといった工事は、素人ではできません。壁内の電気配線に手を加える作業には電気工事士の資格が必要になることがあるほか、感電などの事故のおそれもあります。必ず電気工事業者に依頼しましょう。
業者にテレビコンセント増設の工事を依頼した場合の費用相場は、1万円~2万円程度です。分配器を使ってDIYで増設するのに比べると費用は高くなることが多いですが、そのぶん確実に施工ができ、配線がスッキリするので見た目もよくなることでしょう。また、施工に対して保証を用意している業者なら、万が一不具合があったときにも安心です。
弊社では、テレビの設置やコンセントの増設に対応できる電気工事業者を無料でご紹介しています。ご希望にお応えできるお近くの業者が現場までうかがい、無料で見積りをご提案します。24時間365日ご相談を受け付けていますので、お気軽にご要望をお聞かせください。
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