エアコン室外機を正しく設置して冷房効率アップ!代替設置方法は4つ
エアコンの効きをよくするためには、室外機を正しい場所に設置することと、定期的な掃除が大切です。エアコン室外機の役割は空気を冷やすことです。室外機の設置場所が悪かったり汚れたままになっていると、室外機が十分に機能を発揮できず、効きが悪くなってしまうのです。
ここではエアコン室外機が効率よく機能できる設置場所や、置き場所がないときの代替法、自分でできる掃除方法などを紹介していきます。
目次
- エアコン室外機の設置条件が悪いと発生する悪影響4つ
- 不安定な場所への設置は室外機が倒れるリスクがある
- 直射日光に当たり続けると冷房効率ダウン
- 室外機周りのスペースがないと熱が逃げない
- 距離が遠すぎるとデメリットも多い
- エアコン室外機を置く場所がないときの代替設置方法4つ
- 天吊り
- 壁掛け
- 二段置き
- 屋根置き
- 室外機の掃除でエアコンの効きをよくしよう!
- 自分で掃除できるのは【目に見える部分】だけ!
- 室外機の掃除頻度は1年に1~2回
- 目に見えない部分の掃除はプロに任せよう!
- 窓用エアコンなら室外機の設置不要!
- 窓用エアコンの設置条件2つ
- 自分で取り付けにチャレンジしてみよう!
- エアコンの取り付け~修理までプロにお任せください
エアコン室外機の設置条件が悪いと発生する悪影響4つ
エアコン室外機の設置に適した場所には以下の4つの条件があります。
- 水平で安定した場所
- 直射日光が当たらない場所
- 室外機の周りに十分なスペースがある
- エアコン本体と室外機の距離が近い
エアコンの効きが悪いと感じる場合、一度室外機の設置環境を確認してみましょう。上記の条件を満たしていない場合、工夫や対策をすることでエアコンの効きを改善することができるはずです。
ここでは、設置条件が悪いと室外機にどのような影響があるのか、その改善方法について解説していきます。
不安定な場所への設置は室外機が倒れるリスクがある
エアコン室外機を不安定な場所に設置すると、転倒、効率の低下、故障のおそれがあります。室外機が傾くと、内部のファンやコンプレッサーなどに負担がかかり、発熱や部品の摩耗につながります。部品が摩耗すると振動や騒音が大きくなったり、効率が低下したりします。
また、室外機には30kg~40kgの重さがあります。土や砂利の上など不安定な場所に設置すると、最初は水平でも振動や地震、時間の経過とともに傾いてしまい、重心が偏って転倒してしまうおそれがあるのです。水平でしっかりした土台に設置するようにしましょう。
直射日光に当たり続けると冷房効率ダウン
直射日光は室外機の冷房効率を低下させる原因です。室外機は周りの空気を吸い込み、その空気と熱交換することによって屋内の空気を冷やしています。吸い込む空気が暖かいと熱交換しきれず、十分に冷やせなくなってしまうことがあります。直射日光が当たると室外機そのものや周囲の温度が上がってしまい、効率が低下してしまうのです。
直射日光だけでなく、地面からの照り返しも効率を低下させる原因になります。すだれやよしず(すだれより大型で、立て掛けて使用するタイプのもの)など、日除けできるものを使って日陰をつくりましょう。
室外機周りのスペースがないと熱が逃げない
エアコン室外機の周りには十分なスペースを確保し、風通しをよくしましょう。室外機に吸い込まれ熱交換に使われた空気は、室外機の正面から排出されます。このとき外に排出される空気は室内とは逆で、冷房のときは暖かく、暖房のときは冷たくなっています。
室外機の周りにスペースがなく、風通しが悪くなっていると、排出した空気を再び吸い込んでしまうため、冷暖房の効率が悪くなってしまうのです。以下を目安に室外機の周りのスペースを確保しましょう。
- 前:20cm以上
- 後:10cm以上
- 右:10cm以上
- 左:35cm以上
なお、確保すべきスペースはメーカーや製品によって異なります。カタログや説明書を確認するようにしましょう。
距離が遠すぎるとデメリットも多い
上記の条件が揃っている場所であっても、室内機(エアコン本体)と室外機の距離が遠いと、以下のようなデメリットが生じてしまいます。
- 冷暖房効率の低下
- フロンガスの追加充填が必要になる
- 配管が劣化しやすくなる
- 部品代など費用が高くなる
配管が長いと、そのぶん室外機から室内機にたどり着くまでに空気が暖まったり冷たくなったりしてしまいます。また、暖かい空気は上に、冷たい空気は下にいくため、高低差がある場合は冷暖房効率への影響がより大きくなるようです。
そのため、室外機はできるだけ室内機の近くに設置するのがよいでしょう。どうしても距離が伸びてしまう場合は、配管にカバーを付けることでこれらのデメリットを軽減することができます。
どれくらいの距離まで許容できるのかは製品によって異なります。業者に依頼する際には設置場所とあわせて相談するとよいでしょう。
エアコン室外機を置く場所がないときの代替設置方法4つ
エアコン室外機の設置場所はエアコンの冷暖房効率や寿命に影響を与えるため、よく吟味して選びましょう。しかし、なかには室外機を置けそうな場所がない場合があるかもしれません。エアコン室外機には、地面に置く以外にも設置方法があります。
ここからは、地面にエアコン室外機を置く場所がない場合の代替設置方法を4つご紹介します。
天吊り
天吊りは、ベランダなどの天井に室外機を取り付ける方法です。天井であれば壁がない場合が多く、周辺のスペースを確保できるようになります。ただし、天井に架台(足場となる台)取り付け用のボルトがあらかじめ埋め込まれている必要があります。
また、取り付け場所が南側になる場合、直射日光が当たりやすくなるというデメリットがあります。日除けを設置して対策することができますが、ベランダの広さや取り付け用ボルトの位置よっては、日除けの設置が難しいこともあるかもしれません。
壁掛け
壁掛けは、外壁に架台を取り付けて室外機を設置する方法です。2階以上の部屋にエアコンを取り付ける際にも使われます。デメリットとしては、架台の取付工事、高さによっては高所作業が必要になること、雨や直射日光の影響を受けやすく、効率低下、故障の原因となることです。
南側以外に設置する、屋根の近くに設置するなど、設置場所を工夫すればデメリットを軽減できるでしょう。
二段置き
文字どおり、室外機の上に重ねて設置することです。既存の室外機が問題なく機能しているのであれば、設置条件はある程度クリアになるでしょう。ただし、2台分の排気が1か所に集中するため、風通しが悪いと効率が下がるおそれがあります。
屋根置き
室外機を階下の屋根の上に取り付ける方法です。上階の部屋にエアコンを設置する際に使われます。屋根の上であればスペースの確保は用意でしょう。しかしこの方法は雨風や直射日光に当たりやすく故障や効率低下のリスクがあるほか、ほか方法に比べて騒音や振動が伝わりやすいとされています。
よい代替設置場所がなかなか見つからない場合は業者と相談しましょう。素人目線では難しいように見えても、プロであればさまざまな知識や工夫で、よい設置場所を見つけてくれるでしょう。弊社では全国の加盟店の中から、さまざまな業者をご紹介しております。経験豊富な業者をご紹介することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
室外機の掃除でエアコンの効きをよくしよう!
エアコンの効きをよくするには、定期的な掃除も大切です。どれだけ条件のよい場所に設置しても、汚れが貯まっていては効率が落ちてしまいます。冷暖房効率が下がれば、消費電力が増加して電気代も上がってしまうでしょう。また、効率が下がれば部品に負担がかかるため、故障しやすくもなります。
ここからはエアコン室外機の掃除について、自分でおこなう場合の掃除方法や頻度について解説していきます。
自分で掃除できるのは【目に見える部分】だけ!
エアコン室外機の本格的な掃除は室外機の分解を必要とするため、すべてを自分でおこなうことは困難です。無理におこなうと故障や感電などのおそれがありますので、掃除するのは目に見える部分だけにしておきましょう。自分で掃除できる部分と掃除方法をご紹介します。
・室外機周り
室外機が熱をもつと冷暖房、電力効率が低下します。室外機の表面が汚れていると、室外機本体の熱が逃げにくくなってしまいます。外側が汚れていたらホコリを落とし、雑巾などで水拭きをしましょう。泥汚れがついている場合は水で軽く洗い流しましょう。この際、背面や下側からは水をかけないように気を付けましょう。故障の原因となります。
・熱交換器(フィン)
熱交換器とは、側面や背面にある無数の薄い金属板でできた、網のように見える部品です。熱交換器は、冷媒の通るパイプと、表面積を確保するフィンで構成されており、パイプを通る冷媒をファンの送風によって冷やしています。そのため、フィンに汚れが貯まると効率が大きく下がってしまうのです。
フィンに汚れが貯まっている場合は、歯ブラシなどで優しくこするか、掃除機で汚れを吸い取りましょう。ただし、フィンは極薄のアルミの板でできており、簡単に変形します。多少変形しても問題はありませんが、あまり大きく変形させてしまうと効率が悪化したり、故障の原因になります。丁寧に掃除するようにしましょう。
・ドレンホース
室外機から出ている穴の開いたホースがドレンホースです。ドレンホースとは、室外機の内部で発生した結露や霜取りの水分を排水するホースです。ここが汚れたり詰まっていたりすると、排水が逆流して水漏れやカビ、汚れが付着する原因になります。割り箸やハブラシを使ってゴミを取り除きましょう。
室外機の掃除頻度は1年に1~2回
室外機の掃除は年に1~2回を目安にしましょう。もちろん頻繁に掃除するに越したことはありませんが、エアコン室外機は、もともと雨風によって汚れる前提でつくられているため、掃除は頻繁でなくても構いません。
毎日使用する場合は年2回、真夏や真冬のみの使用であれば年1回でよいでしょう。初夏や初冬など、エアコンの使用が増え始める前におこなうのがおすすめです。冷暖房効率がよくなり、より快適に、電気代の節約にもなるでしょう。
目に見えない部分の掃除はプロに任せよう!
ここでは目に見える部分を紹介してきましたが、見えない部分にも掃除によって効率が大きく変わる部分があります。掃除することで、効きの悪かったエアコンであれば劇的に効くようになる場合もあるでしょう。自分でおこなうことは難しいですが、年に1度でも構いませんので、室内機のクリーニングとあわせて業者に分解清掃を依頼するとよいでしょう。
窓用エアコンなら室外機の設置不要!
どうしても室外機が設置できない場合は、窓用エアコンの設置を検討するのもよいでしょう。窓用エアコンとはその名のとおり窓枠に取り付けるエアコンで、室外機と室内機が一体になっています。
冷却性能や電気代などの面でのデメリットはありますが、工事不要で簡単に付け外しができ、価格も安価です。そのため、費用を抑えたい方、引越しが多い方におすすめです。ただし、窓用エアコンを取り付けるにはいくつか条件があります。ここからは、窓用エアコンの取り付けについて解説していきます。
窓用エアコンの設置条件2つ
窓用エアコンの設置条件は以下の2つです。
- 窓の開き幅が47cm以上
- 窓の高さが78~190cmほどある
窓用エアコンは、窓を開けてその窓枠に固定するエアコンです。そのため、エアコンが入る大きさの窓でなければ設置できません。なお、これらの条件は商品やメーカーごとに異なります。メーカーのホームページやカタログを確認してみるとよいでしょう。
自分で取り付けにチャレンジしてみよう!
窓用エアコンの取り付けは通常のエアコンに比べれば非常に簡単で、ドライバー1本あれば自分でおこなえます。ここで簡単に取り付けの手順をご紹介しましょう。
- 付属の固定用の枠を窓枠に固定する
- エアコン本体を固定用の枠にしっかりはめ込み、上の枠と本体上部を固定する
- 窓と本体の隙間にパッキンを取り付け、鍵を取り付ける
- 電源コードをコンセントにつなぐ
なお、電源は通常の家電と同じですので、エアコン専用コンセントは不要です。ただし、窓用エアコンは消費電力が大きめであるため、ほかの家電と同じ回路を使うと、ブレーカーが落ちやすくなります。差し込み口が2口あるコンセントでも、できるだけ窓用エアコンだけをつなぐようにするほうがよいでしょう。
エアコンの取り付け~修理までプロにお任せください
窓用エアコンは、条件さえ揃えば取り付け、取り外しが簡単で安価と、アパートやマンションでのひとり暮らしや転勤の多い方にはメリットが多いエアコンです。しかし、性能では通常のエアコンには劣るため、一戸建てや家族でお住まいの方は通常のエアコンのほうがよいかもしれません。自分に合ったエアコンを選びましょう。
いずれのエアコンにせよ、取り付けや性能の低下など、困った場合は業者に相談するようにしましょう。エアコンは精密機器でさらに電気も扱うため、自分では対処できない場合も多いのです。
業者をお探しの場合は弊社にご相談ください。全国の多くの加盟店のなかから、お客様のご要望に沿う業者をご紹介させていただきます。お見積りまで基本的に無料で承っております。ご相談だけでも構いませんので、お気軽にお電話ください。
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