地上デジタル放送とほかの放送の違いを解説!テレビを快適に見る方法
一般的なテレビ放送を見たいのであれば、地上デジタル放送を受信できるアンテナを設置するのがおすすめです。テレビ放送にはいろいろな種類がありますが、地上デジタル放送が受信できれば基本的なテレビ放送は不自由なく視聴できます。
また、地上デジタル放送を見る方法にもいくつか種類がありますが、なかでもアンテナを使う方法は維持費が安く済むのでおすすめなのです。このコラムでは、テレビを見る方法、放送の種類、アンテナの選び方や設置方法を解説します。アンテナは設置工事が必要ですが、自分では難しいので業者に頼みましょう。
目次
地上デジタル放送を見るために必要なもの
単に「テレビを見る」といったとき、その放送は一般に「地上デジタル放送」を指していることが多いです。東京スカイツリーなどに代表される電波塔から、日本中へ地上デジタル放送の電波が発信されています。地上デジタル放送の電波を受信することができれば、契約などをしなくてもどこでも視聴が可能です。
地上デジタル放送を見るにはテレビだけでなく、アンテナなどの電波を受信するための設備が必要です。ここでは、地上デジタル放送を見るための基本的な準備について解説します。「テレビを見るために、具体的になにをすればいいのかわからない」という方は、まずはこちらを確認してみましょう。
地上デジタル放送を見る4つの方法
テレビといえば屋根の上などにアンテナを設置するイメージがあるかもしれませんが、それ以外にも地上デジタル放送を視聴する方法はあります。どの方法が適しているかは自宅の環境などによって変わってきますので、それぞれの特徴を理解した上で選択しましょう。
・アンテナ
各地域にある電波塔から発信されている電波を、屋根などに設置したアンテナで受信して視聴します。アンテナを一度設置してしまえば、NHKの受信料以外は無料で地上デジタル放送を視聴し続けることができます。周りに障害物などがあると電波を受信できないことがありますので、事前に自宅周辺の電波状況を確認して設置しましょう。
・ケーブルテレビ
空中を飛んでくる電波ではなく、自宅まで敷かれているケーブルを通して地上デジタル放送を受信する方式です。発信元からテレビまでが直接つながれているので安定した受信ができ、台風など天候の影響を受けにくいのがメリットです。ただ、利用するにはケーブルテレビ会社に加入しなければならず、月々の費用が発生します。
・光回線
光回線は光ファイバーを使った通信回線で、この光回線を使って地上デジタル放送を見ることも可能です。もともとはおもにインターネットをするための回線なので、同時にインターネットも楽しめるプランが用意されていることが多く、通信速度が速いのが特徴です。こちらも月々の費用が発生します。
・テレビチューナー内蔵のパソコンやスマホ
パソコンやスマホのなかには、テレビを受信できるチューナーを内蔵しているものがあります。このようなパソコンやスマホを購入すれば、面倒な工事や手続きはせずにテレビを見ることができます。ただ、アンテナに比べると電波の受信感度は低く、画質は安定しない傾向です。
地上デジタル放送を受信するために必要な機器をそろえよう
テレビを見るためには、テレビ以外にも必要な設備や機器があります。テレビを購入したのに設備が足りなくて見られないということのないよう、あらかじめ確認してそろえておきましょう。
・UHFアンテナ
受信する放送の種類によって、アンテナの種類も変わります。地上デジタル放送を受信するには、「UHFアンテナ」という種類のアンテナを使います。そしてUHFアンテナのなかにも、形状や設置場所によっていくつかの種類があるのです。UHFアンテナの種類については後の項目でくわしく解説します。
・地上デジタルチューナー
アンテナがキャッチする電波は地上デジタル放送のものだけではありませんが、それぞれ周波数が違います。受信した電波のなかから地上デジタル放送の周波数のデータだけを選択してテレビに送るのが、チューナーという装置です。
現在製造されているテレビのほとんどには、地上デジタル放送のデータを選択するためのチューナーが内蔵されています。そのためこれから新しいテレビを購入するのであれば、地上デジタルチューナーはいりません。
以前から使っているテレビや中古のテレビを使う場合には、チューナーがついているか確認する必要があります。もしもついていないときには、別途地上デジタルチューナーを用意してテレビに取り付けましょう。
・B-CASカード
新しく購入したチューナーやテレビには、B-CAS(ビーキャス)カードという赤色や青色のカードが同梱されています。地上デジタル放送は電波を暗号化して送信していますが、その暗号をテレビに映し出せるデータに変換するための情報がB-CASカードには入っているのです。
チューナーやチューナー内蔵のテレビがあっても、B-CASカードがなければテレビを見ることはできなくなってしまいます。紛失などしないよう注意しましょう。
・アンテナケーブル
アンテナが受信したデータは、室内にあるテレビコンセントに送られます。テレビコンセントとテレビをつなぐための配線が、アンテナケーブルです。アンテナケーブルはテレビの設置位置によって適した種類や長さが変わるので、基本的にテレビに付属はされていません。別に用意しておきましょう。
地上デジタルを見られるUHFアンテナの種類を選ぼう
地上デジタル放送を見るためのアンテナはUHFアンテナですが、このアンテナにはおもに3つのタイプがあります。それぞれにメリットやデメリットがありますので、どのタイプが最適か以下を参考に選んでみてください。
・八木式アンテナ
テレビのアンテナといえば、骨組みのような何本もの棒が突き出た形のものをイメージする方もいるでしょう。あの形のアンテナは、「八木式アンテナ」といいます。昔からあるタイプで、比較的価格が安いので広く普及しています。屋根の上に設置ができるので、安定した受信ができるのがメリットです。
一方、無骨なデザインで家の外観を損なうことがあるのがデメリットといえます。外観を気にしないという方や、より安価で確実にとテレビを見られるようにしたいという方には、こちらがおすすめです。
・デザインアンテナ
カバーをつけることで見た目をスッキリとさせたアンテナで、「平面アンテナ」や「フラットアンテナ」とも呼ばれます。外観を損ないにくいので、おもに家の壁に取り付けることが多いです。軒下などに設置すれば雨風の影響を受けにくく、メンテナンスもしやすいでしょう。
ほかの種類に比べると、価格が高めなのがデメリットです。また、アンテナは電波が飛んでくる方向に向けなければいけませんので、壁に取り付ける場合は設置場所が限られることがあります。外観にこだわりたいという方は、自宅周辺の電波状況を確認してみましょう。
・室内アンテナ
小型で室内に置いておくことができる室内アンテナは、設置工事がいりません。そのためもっとも手軽に導入することができるアンテナです。
ただ、電波の受信感度はそれほど高くないことが多いので注意しましょう。地域によっては使えなかったり、電波を増幅するための機器を別途取り付けなければいけなかったりします。テレビの電波塔がすぐ近くにあるという方には、安価に導入できる方法なのでおすすめです。
地上デジタル放送を見るにはアンテナを選んで設置し、いろいろな機器を接続するなど意外と手間がかかります。機械にくわしくない方は難しく感じることもあるでしょう。そんなときには、電気工事の業者に任せてしまうのもひとつの方法です。
弊社では電気工事業者を無料でご紹介しています。テレビやアンテナの設置方法がわからないというときには、お気軽にご相談ください。
放送の種類によってアンテナの種類も変わる
地上デジタル放送はもっとも一般的なテレビ放送ですが、ほかのいろいろなテレビ放送となにが違うのかよくわからないという方もいるでしょう。そこで、地上デジタル放送以外のテレビ放送の種類と、見る方法をそれぞれ解説します。
地上アナログ放送
地上デジタル放送がデータを数値化しているのに対して、地上アナログ放送はデータを波として発信します。電波塔から電波を発信するという点では地上デジタル放送と同じですが、地上アナログ放送は古い方式です。
2020年現在、地上アナログ放送は終了していますので、電波は発信されていません。テレビが地上アナログ放送にしか対応していない場合は地上デジタル放送に対応したものに買い替えるか、地上デジタルチューナーを取り付けましょう。
地上アナログ放送は「VHFアンテナ」というアンテナで受信することができました。地上デジタル放送を受信できる「八木式のUHFアンテナ」と名前や形がよく似ていますが、VHFアンテナでは地上デジタル放送を受信することはできませんので注意しましょう。
BSデジタル放送
BSデジタル放送は、上空にある人工衛星を利用して電波を発信している「衛星放送」の一種です。地上デジタル放送よりも多くの番組を見ることができます。電波が発信される位置や距離が違いますので、地上デジタル放送とは別のアンテナが必要です。
BSデジタル放送をはじめとした衛星放送を受信するには、円盤型のパラボラアンテナを使います。地上デジタル放送と衛星放送を両方見たいのであれば、ふたつのアンテナを設置することになるのです。
また、テレビにBSデジタル放送のチューナーが内蔵されているかも確認しましょう。内蔵されていない場合は、別途チューナーを取り付けなければいけません。
110度CSデジタル放送
BSデジタル放送と同じ衛星放送で、「BS/CS」とまとめて呼ばれることが多いです。アンテナやチューナーも共通のものを使うことができます。BSとCSのなにが違うかというと、使っている人工衛星が違うのです。BSは「放送衛星」、CSが「通信衛星」という種類の人工衛星から電波を発信しています。
もともと放送衛星は一般向け、通信衛星は企業向けの目的で打ち上げられたという歴史がありますが、現在ではそれほど大きな違いはありません。視聴する側としては、「CSのほうがより番組数が多く、専門的な番組も多い」程度の認識で構わないでしょう。
新4K8K放送
近年よく聞かれるようになった4Kや8Kという数字は、テレビの画素数を表しています。より大容量のデータを送信でき、高画質な映像の視聴を可能にした衛星放送の規格が新4K8K放送です。
新4K8K放送を見るには「4Kテレビ」や「8Kテレビ」が必要です。「4K対応テレビ」や「8K対応テレビ」は4Kや8Kの形式で録画されたBlu-rayなどを見ることはできますが、直接新4K8K放送を見ることができませんのでよく確認しましょう。対応テレビの場合は、別にチューナーを取り付ければ新4K8K放送が見られるようになります。
また、アンテナも新4K8K放送に対応したものでなければなりません。新4K8K放送は衛星放送ですので、新4K8K放送に対応したアンテナはBS/CSも受信することができます。反対に通常のBS/CS用のアンテナでは、新4K8K放送は受信できません。
テレビ放送の種類や視聴する方法には、ややこしくてわかりづらい部分もあります。どんなテレビやアンテナを用意すればよいのかわからないというときには、電気工事業者に相談してみるのもよいでしょう。
アンテナ設置工事は業者に頼もう
地上デジタル放送を見るには、一度設置してしまえばテレビを見続けられるアンテナを設置する方法がおすすめです。では、地上デジタル放送のアンテナを設置するにはどうすればよいのかを解説します。
アンテナ設置はDIYでは難しい
地上デジタル放送を見られるUHFアンテナは、家電量販店やネットショップなどで購入ができます。アンテナ本体だけを購入して自分で設置しようと考えることもあるかもしれませんが、アンテナ設置のDIY工事は難しいことが多いです。その理由は、おもに3つあります。
・事前に電波状況の確認が必要
設置する地域や家の構造によって、電波の強さや受信できる方向は違います。事前に電波を測定しなければ、適切な設置場所やアンテナの種類を判断することができないのです。電波を正確に測定するには専門の装置を使うので、個人では難しいでしょう。
・高所作業は危険
地上デジタル放送を発信している電波塔からアンテナまでの間に障害物があると、電波を十分に受信できなくなります。そのため、アンテナは周りの建物などに遮られないようできるだけ高い場所に設置することが多いです。
しかし、素人が屋根の上などに上って作業をするのは非常に危険です。足を滑らせて転落して大ケガをしたり、部品を落として下にいる人や車を傷つけてしまったりというおそれもあります。安全に確実な施工をするには、プロに任せるのが無難です。
・調整が難しい
アンテナを設置できても、テレビに映像が映らなければ意味がありません。テレビの映像が鮮明に映るようにするには、テレビ画面を確認しながらアンテナの角度を微妙に調整する必要があります。このような繊細な作業は、初めておこなう方ではなかなか上手にできないでしょう。
アンテナ設置の費用相場
UHFアンテナの設置を業者に頼んだ場合、費用はアンテナ本体の料金を含めて1万5千円~3万円程度が相場です。ただ、状況によっては追加費用が発生することがあるので注意しましょう。
電波の弱い地域のときやアンテナの受信性能が低いときなどには、「ブースター」という電波を増幅させる機器を取り付けます。また、ひとつのアンテナに2台以上のテレビをつなぎたいというときには「分配器」という機器を使います。地上デジタルと衛星放送を同じテレビで視聴するには、「分波器」を使うこともあるのです。
このような周辺機器を追加で取り付けた場合、5,000円~1万5千円程度の費用が加算されるでしょう。実際の費用は状況によって変動しますので、一度業者に現場を確認してもらって、正確な見積りを作成してもらうのがよいでしょう。
業者選びは弊社にご相談ください!
アンテナ設置工事の費用は業者によっても差がありますので、いくつかの業者から見積りをとってみて比較するのがおすすめです。しかし、数多くある業者のなかから数社に絞り込むのも大変ですし、いくつもの業者に何度も家を調べられるのはあまり気が進まないということもあるでしょう。
そんなときには、弊社のサービスをぜひご活用ください。弊社には、さまざまなアンテナ設置工事に対応できる電気工事業者が加盟しています。そのなかからご要望にお応えできる最適な業者を厳選してご紹介することができるのです。
ご紹介、調査や見積りも無料で対応できます。24時間いつでも電話相談を受け付けていますので、アンテナやテレビに関してお悩みならぜひお気軽にご相談ください。
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