エアコン取り外し工事の方法と業者依頼の際の費用相場を解説!
引越しなどの際におこなうエアコンの取り外しは、手順を知れば自分でおこなうことが可能です。自分でおこなう際は、必要な工具をそろえる費用しかかかりません。少しでも安く済ませたいという方は、本記事でご紹介する手順を参考に、エアコンの取り外しに挑戦してみましょう。
ただし、素人が配線などをまったく傷めずに作業するのは難しいことです。丁寧な作業を望む場合は、業者に依頼したほうがよいでしょう。その際の費用相場や業者選びのポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
必要なものをそろえてエアコンを取り外そう
エアコンの取り外しに必要なものは、モンキーレンチ・六角レンチ・ニッパー・プラスドライバー・カッター・穴埋めパテなどです。エアコンの種類によって不要な道具もあるかもしれませんが、基本的には上記の6つの道具あれば問題なく作業ができるでしょう。素手だとケガをしたり、汚れたりするので、軍手を着用しておきましょう。
これらは、すべてホームセンターや通販などで購入することができます。安いものであれば3,000円前後ですべてそろえられます。次は、エアコンを取り外す前におこなうべきことをご紹介していきましょう。
本体を取り外す前にエアコンのガスを閉じこめよう
エアコンは冷媒ガスというもので熱を運ぶことによって部屋の温度を調節しています。この冷媒ガスは環境汚染につながるフロンガスの一種のため、エアコンを取り外す際に外に漏れないようにしないといけません。
冷媒ガスがエアコンのパイプ内に残ったまま取り外すと、ガスが外に流れてしまうので、ポンプダウンという作業をおこなって、ガスを室外機に閉じ込めましょう。以下にポンプダウンの手順を解説しますので、参考にしてください。
1.室外機側面のカバーを外してバルブキャップを外す
室外機側面のカバーはネジで固定されています。プラスドライバーでネジを緩め外しましょう。カバーの奥にはパイプや配線がいくつかあります。まずは室内機につながるパイプのバルブキャップ(六角ナット)を外しましょう。
パイプは2本あるので、モンキーレンチで両方の六角ナットを外してバルブが見える状態にしておきましょう。ここまでおこなったら、一度室内機の操作をおこないます。
2.強制冷房運転をおこなう
この強制冷房運転でポンプダウンがおこなわれるのですが、夏と冬で少し方法が異なります。夏はいちばん低い設定温度で通常どおり冷房運転をすればよいのですが、冬は冷房運転をしても夏のようにはファンが動きません。ファンが動かなければポンプダウンはできないので、“強制冷房運転”をおこないます。
強制冷房運転をおこなうボタンは、リモコンではなく室内機本体に付いていることが多いです。正確な場所や操作方法は機器によって異なるので、取扱説明書などで確認しておこないましょう。ここまでおこなったら室外機のところへ戻ります。
3.送りバルブを閉める
2本のパイプのうち細いほうが送りバルブ、太いほうが受けバルブなので、細いほうのバルブを六角レンチで閉めましょう。右に回すと閉められるようになっています。閉めたら3分ほど放置しましょう。
4.受けバルブを閉める
今度は太いほうのバルブを閉めましょう。六角レンチでバルブを右に回せば閉まります。これで室外機にガスを閉じ込めることができるので、ポンプダウン完了です。
5.エアコンの電源を切ってコンセントを抜き、バルブキャップを締める
エアコンの強制冷房を終了して電源を切り、このあとの作業時に通電しないようコンセントを抜いておきましょう。
そして、バルブキャップを両方のバルブに付け直します。きつく締め過ぎる必要はないので、手で回せる程度で締め直しておきましょう。
エアコンを取り外す手順
ポンプダウンが終わったら本体の取り外しにかかります。先に室外機のパイプを外してから室内機を外すという流れになるので、以下の手順に従って作業をはじめましょう。
1.室外機側のパイプを外す
室内機につながる2本のパイプは、バルブ近くのナットで固定されています。モンキーレンチで両方のナットを緩めてパイプを取り外しましょう。
2.渡り配線を外す
渡り配線とは、室内機と室外機をつなぐ配線です。室外機のカバーの奥にあるグレーの配線のことをいいます。先端のほうは赤・白・黒にわかれているので、グレーの部分を切断してまとめて外してしまうのがおすすめです。
ただし、再利用を考えている場合は切断してはいけません。電線を差し込んでいる部品に付いた白いスイッチを押しながら電線をゆっくり引き抜きましょう。
3.室外機を取り外す
室外機は、土台にボルトやナットで固定されています。プラスドライバーやモンキーレンチで固定している部品をすべて外して本体を取り外しましょう。このとき、室外機本体に溜まっていた雨水などが出てくるおそれがあります。周りに散ったり自分にかかったりしないように注意して作業しましょう。
4.室内機側のパイプを外す
室内機側のパイプも、渡り配線同様切断してしまえば、本体を外す際引き出すものがなくて比較的楽に作業できるでしょう。しかし、再利用を考えている場合はパイプを傷めることができません。パイプを固定しているナットをモンキーレンチで緩めて外しましょう。
また、室内機側といってもパイプがあるのは外です。高い位置にあることも考えられるので、工具を落としたり無理に力を入れてケガをしたりすることがないように注意してください。
5.室内機を外して穴埋めをする
室内機は壁に取り付けられている金具に引っかかるように設置されています。軽く上に持ち上げて外しましょう。金具から外れたら手前に引っ張って、配線などを穴から引き出すようにします。
本体が外れたら、壁に取り付けていた金具を外しましょう。複数のネジで固定されているので、プラスドライバーですべて外します。このとき、途中で金具を落としてしまわないように手で押さえながら作業をおこないましょう。最後に、壁の穴をパテで埋めたら完了です。
不要なエアコンの処分方法
エアコンを取り外したあと、再利用を考えていない場合は処分する必要があります。エアコンは粗大ゴミではなく、家電リサイクル法にのっとって処分しなければなりません。家電リサイクル法は、簡潔にいえばエアコンやテレビなどの特定の電化製品から、再利用できる部品などを取り除いて活用することで、廃棄物を減らすことを目的にしている法律です。
エアコンを処分する際は、家電量販店に依頼する方法がおすすめです。多くの家電量販店は、不要な家電の回収をおこなっています。リサイクル料や運搬費などが必要になりますが、お近くにお店がある場合はもっとも利用しやすい方法でしょう。
また、不用品回収業者に依頼する方法もあります。持ち込んだものを回収してくれる場合と回収に来てくれる場合があり、料金も業者によってさまざまです。
無料でおこなう業者もあれば、1,500円前後で対応している業者もあります。不法投棄などをしている業者もまれにあるので、口コミや処分事例などを参考に、正しい方法で処分している業者を選びましょう。
エアコンの取り外しに関しては、室外機が2階に設置されている場合などは、素人が作業をするのは危険です。狭い場所に設置されていることも多いので、運び出すことも難しいでしょう。
取り外しが難しい場合は、取り外しから回収までおこなう業者もあるので、無理をせずにプロに作業を依頼しましょう。弊社では、エアコンの取り外しをはじめとするさまざまな電気工事に対応できる業者のご紹介をおこなっています。素早い対応を心がけていますので、お急ぎの方もぜひご利用ください。
業者に依頼すれば回収までおこなってくれることもある
エアコンの取り外しは、電気工事業者や身の回りのあらゆるトラブルに対応する便利屋など、さまざまな業者に依頼することができます。エアコンの取り外しや回収までおこなってもらう際の料金の相場は、以下でご紹介しています。
エアコンの取り外しを業者に依頼した場合の料金相場
エアコンの取り外しのみであれば4,000~6,000円、回収までおこなう場合は4,000~8,000円が相場です。また、業者によっては上記の金額に運搬費が追加でかかる可能性もあるので、詳細は見積りを取るなどして確認しておきましょう。
引越し先で再利用する場合は業者依頼がおすすめ
自分で作業をおこなう場合、室外機や室内機の設置場所によっては作業が難しい場合があります。業者に依頼するメリットは作業の安全性にあるのです。
また、パイプや配管は丁寧に扱わなければ切れたり、傷がついたりしてしまうおそれがあるでしょう。引越し先で再利用しようと考えている場合は、安全・適切に取り外しができる業者に依頼することをおすすめします。
さらに、引越し先での設置まで引き受けてくれる業者もあります。エアコンの回収と設置を1つの業者にまとめて依頼できれば、複数の業者に相談する手間も省けるでしょう。
弊社では、日本全国の加盟店からご相談内容に応じて業者紹介をおこなっています。年中無休で無料相談窓口にて対応いたしますので、いつでもお気軽にお電話ください。
エアコンの取り外し業者を選ぶポイント
エアコンの取り外し業者を選ぶ際は、見積りや相談時の対応、口コミなどを参考にするとよいでしょう。見積りでは料金、対応では信頼度、口コミなどで評判がわかります。
見積りには作業の際にかかる費用が細かく記載されています。支払いをするのは依頼者なので、わかりやすい見積りを提示する業者がおすすめです。
見積りや作業についての相談をおこなう際は、電話やメールで業者とやりとりします。その際の言葉遣いや対応の仕方で気遣いが感じられるかどうかも重要なポイントです。
そして、口コミは実際に業者を利用した人の感想や評価を見ることができます。口コミが多いということは、利用者が多いということでもあるでしょう。そういった評判を参考にするのもよいかもしれません。
ただし、大切なのは自分がここに依頼しようと思えるかどうかです。上記の内容は依頼先の選択に迷った時の参考にしてください。
相見積りでお得にエアコンを取り外そう
相見積りとは、複数の業者から同じ条件の見積りを提示してもらうことです。これによって、費用が妥当であるか、どの業者が安く引き受けてくれるかなどがわかります。急ぎの依頼でない場合は、最低3社から見積りを取って、内容や金額に納得のいく業者を選択できるようにしましょう。
弊社の加盟店は、多くの業者が見積りを無料でおこなっています。作業依頼が決定したあとの追加料金も不要である場合がほとんどです。少しでもお得にエアコン取り外しを業者に依頼したい場合は一度ご相談ください。いつでもお電話をお待ちしております。
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