エアコン工事費込み価格のカラクリを解剖!もっと安く取り付ける方法
エアコンを購入する際には本体価格だけでなく工事費にも注目し、合計金額を確認して選ぶことが大切です。家電量販店などで販売されている工事費込みのエアコンの料金には、販売店が工事業者に支払う中間マージンが含まれています。そのため、工事費用分が割高になっているのです。
エアコン本体を購入した販売店とは別に、電気工事業者に取り付けなどを依頼することで中間マージンを削減し、費用を抑えられる場合があります。このコラムでは、エアコン工事費用や追加費用についての注意点、エアコン工事を依頼できる業者ごとの特徴や選び方を解説します。エアコンを安く購入したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
目次
エアコンの工事費用は業者によって変わる
エアコンを取り付ける工事費用の相場は、8,000円~16,000円程度です。ただ、エアコンの取り付けができる業者はいくつかあり、どこに依頼するかによって工事費用には差があります。それぞれの特徴を解説しますので、よく比較検討してもっとも安い購入先を選びましょう。
家電量販店
全国展開している大手の家電量販店などは、薄利多売の方式によって本体の価格を安くしています。メーカーから商品を大量に仕入れることで仕入れ費用を抑え、大量に売ることでひとつひとつの商品の価格を下げても利益が出るのです。
ただ、工事費用は割高になっていることが多いです。エアコンの購入にともなう取り付け工事は家電量販店のスタッフがおこなうわけではなく、下請けの電気工事業者に委託します。
家電量販店が業者に支払う作業費に、業者を仲介した手数料として家電量販店の利益を加えた金額が、購入者に請求されているのです。かかわる業者が多くなる分だけ中間マージンが発生し、最終的な価格は高くなります。
街の電気店
地域に密着した街の電気店はエアコンの取り付けだけでなく、使い方をていねいに説明してくれたり、取り付けた後も簡単な修理なら無料でしてくれたりということがあります。家電量販店のように画一的ではなく、臨機応変な手厚いサービスをしてもらえるのが街の電気店の魅力です。
ただ、家電量販店に比べると営業規模が小さいため、薄利多売で利益を出すことが難しいことが多いです。そのため、あまり大胆な値下げができず、料金が比較的高めになっている傾向にあります。
電気工事業者
家電量販店などがエアコン工事を委託している電気工事業者に、直接依頼をするという方法もあります。業者に直接依頼すると中間マージンが発生しないので、工事費用が安くなることが多いのです。
エアコン本体はインターネットのショップなどで安く購入すれば、家電量販店よりもさらに安い費用でエアコンが購入できる可能性があります。家電量販店と街の電気店での価格の内訳を確認して、エアコン本体と工事を別々にした場合の費用と比較してみるとよいでしょう。
移設工事を依頼する場合も電気工事業者がおすすめ
引っ越しのなど、エアコンを移設する機会もあるでしょう。家電量販店や街の電気店は、購入したとき以外の移設工事は費用が割高になることが多いです。引っ越しにともなった移設工事を依頼できる業者は、「引っ越し業者」もあります。
ただし引っ越し業者の場合、家電量販店と同じようにエアコンに関する工事は電気工事業者に委託することがほとんどです。電気工事業者が取り外したエアコンを引っ越し業者が新居に運び、新居でまた電気工事業者が取り付けます。
これにはやはり中間マージンが発生します。さらに、旧居から新居が離れている場合は取り外しと取り付けを別々の電気工事業者に委託することになり、中間マージンも高くなることがあるのです。
引っ越しにともなうエアコン移設の際も、電気工事業者に直接依頼するのがおすすめです。電気工事業者はもともとエアコンの工事だけを請け負っている業者ですので、購入時でなくても費用には変わりがありません。別の業者を介さない分だけ、工事費用を節約することもできます。
追加料金に注意!設置環境を確認しておこう
販売店の店頭や業者のサイトなどにはエアコン工事費用が表示されていますが、この料金は基本的な標準工事の料金です。つまり、問題なくスムーズに取り付けができた場合の、最少の料金ということです。
設置する場所の環境によっては、追加工事や追加の部品が必要になることもあります。その場合には、表示されている価格に追加料金が加算されることになるのです。思っていたよりも高い料金を支払うということにならないよう、追加料金がかかるおそれがないかどうかあらかじめ以下の点を確認しておきましょう。
室内機の設置場所
エアコンの室内機は、壁に据付板という板を取り付け、そこに引っ掛ける形で設置します。室内機を上から引っ掛けますので、設置スペースが室内機の縦幅ギリギリでは設置ができません。
配管用の穴との位置関係によって、スペースが足りなくなってしまうこともあります。十分なスペースが確保できない場合は別の場所を検討するか、もっと小さなエアコンを選びましょう。
スペースはあるものの、土壁などで壁の強度が弱いために取り付けができないということもあります。この場合は、縦桟(たてさん)という部品を使うことで対処が可能です。たて桟という板を鴨居などに渡して、そこに据付板を取り付けるのです。たて桟を使った場合は、2,000円程度の部品代が費用に追加されます。
室外機の設置スペース
室内機が吸収した室内の熱を効率よく放出するために、室外機の前後左右には数十cmずつのスペースが必要です。また、安全に使い続けるには、平らで地盤が安定した場所に設置しなければなりません。
十分なスペースのある平面がない場合、壁付けや天井吊りにすることも可能です。その場合、部品代や作業費として5,000円~15,000円程度の追加費用がかかります。また、屋根などの危険な高所に取り付ける場合には3,000円程度の高所作業費も加算されることがあります。
室内機と室外機の距離
室内機と室外機は、配管を通してつながっています。この配管の材料費は本来、基本的な標準工事に含まれる内容です。しかし、それぞれの設置位置が極端に離れて配管が長くなり、通常よりも多くの材料が必要になった場合、その分の追加費用が発生することがあります。
標準工事の範囲は4m程度で、それを超えると1mにつき3,000円程度の追加費用がかかることが多いです。また、配管に化粧カバーを取り付ける場合も、1mにつき2,000円程度の追加費用がかかります。
配管用の穴
室内機と室外機をつなぐ配管を通す穴が壁にない場合には、新たに壁に穴を開ける必要があります。穴あけ工事の費用は10,000円~15,000円程度が相場です。
壁内に配線が通っていて穴を開けられない場合や、壁に穴を開けたくないという場合には、窓に窓パネルを設置し、そこに配管を通すという方法もあります。窓パネルを使えば、費用は6,000円程度で済むでしょう。
エアコン用のコンセント
エアコンは電化製品のなかでも消費電力が大きいため、電圧の大きなエアコン専用のコンセントが必要です。室内機の設置場所付近にコンセントがあるかどうか確認しましょう。ブレーカーを開けてみて、「エアコン」などと書かれたスイッチがあれば、それがエアコン用のコンセントです。
もしもエアコン用のコンセントがなければ、新たにコンセントを増設するか、どこかのコンセントの電圧を切り替えてエアコン用にするなどの工事が必要です。コンセントの増設は15,000円程度、電圧の切り替えは5,000円程度が相場でしょう。
取り替えの場合
今あるエアコンを新しいエアコンに交換するという場合には、既存のエアコンの取り外し、処分の費用が別にかかることが多いです。取り外し費用は5,000円~10,000円程度、処分費用は3,000円程度がかかります。
エアコン取り付け費用を抑えるには業者選びも重要
電気工事業者でも、業者によって料金には差があります。料金を比較して、自分の好きな業者を選ぶことができるのが、電気工事業者に直接エアコンの取り付けを依頼する大きなメリットです。電気工事業者を選ぶ際のポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
料金設定が明瞭か
業者の公式サイトなどに、料金表などが記載されているかチェックしてみましょう。基本的な工事費用はもちろん、標準工事に含まれる内容、追加費用についても細かく明記されている業者は費用面での信頼性が高いと判断できるひとつの材料になります。実際の費用をより具体的にイメージでき、後々思ったより費用が高くなってしまうといったことを避けられるでしょう。
保証が充実しているか
電気工事のプロであっても、絶対にミスがないとはいい切れません。施工に不備があった場合に備えて、施工保証を用意している業者は安心して依頼ができます。保証が充実している業者は、施工に対して責任と自信を持っている証拠だといえます。保証の期間や適用される条件なども事前にチェックしておきましょう。
相見積りを取って比較しよう
エアコン工事費用は設置場所の環境などによっても変動しますので、業者に見積りを取って実際の費用を確認することが不可欠です。その際、見積りは1社だけでなく、複数社から取るのがおすすめです。
複数社から見積りを取って比較することで、それぞれの料金を比較できます。また、見積りの際にはしっかりと現地調査をおこなってくれるかなど、スタッフのサービスをチェックでき、よりよい業者をみきわめることができるのです。
相見積りは、少なくとも3社程度から取っておくのがよいでしょう。ただ、3社の業者をピックアップするのも大変な作業です。そこで、弊社のサービスがお役に立ちます。弊社には全国の電気工事業者が加盟していますので、ご相談いただけばお近くの電気工事業者を無料でご紹介することができます。
ご相談内容に応じた最適な業者を弊社のスタッフが厳選してご紹介しますので、業者選びの手間が大幅に省けるのです。見積りも無料ですので、相見積りの1社にぜひご検討ください。
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